医療法人幸の鳥医院

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季節の健康トピック

新型コロナ感染症2◎主な経路は飛沫・接触感染

新型コロナウイルスは、インフルエンザウイルスなどと同様に、口や鼻、目などの粘膜から感染することが知られています。

学校や会社、電車内など、人が集まる場所で感染者が咳やくしゃみをすると、ウイルスが飛び散って周りの人の口や目などに入って感染します。これを「飛沫感染」といいます。マスクをしていない人が咳をすると、飛沫は1.5〜2mほど飛び散ることが分かっており、「ソーシャルディスタンス(社会的距離)」確保の重要性が強調されているのはこのためです。

もう一つの主な感染ルートが「接触感染」です。新型コロナウイルスに感染した人が電車のつり革やドアノブ、電気スイッチ、エレベーターのボタンなどに触れると、そこにウイルスが付着します。それを別の人が触るとウイルスが手や指に付き、手洗いや消毒をしないまま口や鼻に触れることで感染します。人は1時間に20回近く顔を触るといわれていますので注意が必要です。

この他、密閉された空間などで、ウイルスを含む微小な飛沫が空気中を漂い他人を感染させる「エアロゾル感染」の可能性も指摘されています。ただし、エアロゾル感染については様々な見解があり、発生する状況は限られているとする見方が多いようです。新型コロナウイルスの感染経路は、「飛沫」と「接触」がメインであることは間違いありません。

まずは石けんでの手洗い徹底を

新型コロナウイルスの接触感染の予防に最も効果があるのは手洗いです。流水と石けんを用いて、最低でも30秒、できれば1分くらいかけて行うとよいでしょう。手洗いの際には、石けんをしっかりと泡立てて、指の間、指先と爪の間、手首までくまなく洗うようにします。外出から帰った際は、必ず手洗いすることを習慣づけましょう。

アルコール消毒も、接触感染の予防に有効です。石けんでの手洗い後や、外出先で手洗いができないときなどに、アルコール消毒を行うと効果的です。市販の消毒液やジェルにはアルコール濃度を明記していないものもありますが、十分な感染予防効果を得るには、濃度70%以上の製品を選びたいところです。

一方、飛沫感染の予防には、換気の悪い密閉空間、多数が集まる密集場所、間近で会話や発声をする密接場面という「3密」を避けることが大事です。感染者のクラスター(集団)は、3密の条件がそろう場所で発生していますので、これらを避けて生活することを心がけましょう。

このほかマスクの着用や咳エチケットの励行も、飛沫感染の拡大防止や予防に効果があります。ただし、マスクは正しく使わなければ効果を期待できません。顔の大きさに合ったサイズを選ぶ、上部の針金が入った部分を鼻の形状に合わせて隙間ができないようにする、鼻や顎まで覆う、着用中は表面を触らない、不織布のマスクは再利用しない、といった注意点を守るようにしましょう。


新型コロナ感染症1◎軽症者を通じて感染が拡大

新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっています。2020年5月に入ってからは先進国では減少に転じ、日本でも5月25日に緊急事態宣言が解除されましたが、一方でロシアやブラジルなどの新興国では感染者が急増しており、アフリカでの感染拡大も深刻化しています。世界的に見れば新型コロナの脅威は、収束したとはとてもいえない状況です。

感染者数がひとまず減ったことにより緊急事態宣言が解除された日本も、決して安心はできません。経済活動の再開により、人と人との接触が増え、再び新型コロナの流行を招く可能性があるからです。有効な治療薬やワクチンが存在しない今の状況では、第2波の到来に備え、感染の予防を徹底していく必要があります。

有効な治療薬やワクチンの登場は、早くても2020年秋以降になるとみられており、新型コロナとの闘いが長引くことは確実です。その闘いにおいては、敵であるウイルスを知り、有効な対策を取っていくことが欠かせません。

コロナウイルスには7つの種類が

表面の突起が太陽の光冠(コロナ)に似ていることからその名が付いた「コロナウイルス」。人間に感染するコロナウイルスには、7つの種類があります。そのうち4つは既に広く蔓延しているウイルスで、いわゆる「かぜ」を引き起こします。これらのウイルスによるかぜで患者が死に至るケースは、ほとんどありません。

これに対し他の3つのウイルスは、動物から人間に感染して重度な肺炎を引き起こすのが特徴です。2002年に流行したSARS(サーズ:重症急性呼吸器症候群)や、2012年に話題となったMERS(マーズ:中東呼吸器症候群)は、いずれも動物由来のコロナウイルスによるもので、多数の死者を出しました。SARSの致死率は約10%、MERSの致死率は約35%にも上ったことが分かっています。

そして今回、話題になっている新型コロナウイルスは、SARSの仲間と考えられています。SARSと同様に重度の肺炎を引き起こすことがありますが、このウイルスによる感染症の致死率は7〜8%程度。SARSやMERSほど高くはありません。

ただしやっかいなのは、ウイルスに感染しても約8割の患者は症状が軽く、感染に気づかないケースが多いことです。感染後に重症化しやすいSARSなどと異なり、軽症の患者が外出したり人と接触したりすることで感染を広げてしまう可能性が高いのです。新型コロナウイルスに感染した1人の患者が他に感染させる人数は、インフルエンザの約2倍に達するという報告もあります。

一方、残りの約2割の患者には、急激に症状が悪化する例が少なくないことも新型コロナウイルス感染症の特徴です。特に高齢者や、高血圧や糖尿病などにかかっている人、がんや関節リウマチの治療で薬物療法を受けている人は、重症化しやすいので注意が必要です。


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